アメリカ・オレゴン州のCaldera Brewingがつくる「Caldera Non-Alcoholic Lawnmower(カルデラ ノンアルコール・ローンモア)」を飲みました。
結論から言うと、パイナップルを思わせる香りから始まり、口に含むとトロピカルフルーツ、その直後に植物っぽい苦味がガツンと来るノンアルコールラガーでした。
不味いわけではありません。普通に美味しいです。
ただ、香りから想像した味とは少し違いました。
さらに日本での価格まで考えると、個人的にはコストパフォーマンスが良いとは感じませんでした。
Caldera Non-Alcoholic Lawnmowerとは
Caldera Brewingは、アメリカ・オレゴン州アシュランドのブルワリーです。
https://www.calderabrewing.com/non-alcoholic-beverages
日本の正規輸入元であるえぞ麦酒では、商品名を「Non-Alcoholic Lawnmower / ノンアルコール・ローンモア」として販売しています。355mlのラガーで、アルコール度数は0.5%未満。ピルスナーモルトとウィラメットホップを使用しています。
Calderaのノンアルコールビールは、通常のビールと同じように発酵させたあと、低温の真空環境でアルコールを取り除く「脱アルコール製法」でつくられています。
0.5%未満のアルコールを含む商品です。
※微アルコールと、ノンアルコールの違いについては、下記の記事にて詳しく解説しています。
ちなみに「Lawnmower」は直訳すると「芝刈り機」。
米国の文化では「lawnmower beer」という言い方があり、暑い日に芝刈りなどの作業をしたあとに飲みたくなるような、軽くて爽快なビールを表す言葉として使われます。
Caldera自身もNA Lawnmowerを、料理に合わせやすい軽快なアメリカンスタイル・ライトラガーとして紹介しています。
今回は、MARUKUさんで購入しました。
https://maruku09.com/products/as0102?srsltid=AfmBOoptHr_rX0wssLlSrG06OitJ7T1OyIjwMgDvM1ih6OHp8oedxL6X
泡持ちはかなり良い
まず驚いたのが泡です。
泡持ちは極めて良好。
色はきれいな黄金色で、グラスに注いだ見た目はかなりビールらしく感じました。
少なくとも外観について、ノンアルコールだから物足りないという印象はありません。
香りはパイナップル。ただし少し人工的
香りで最初に感じたのは、パイナップルです。
かなりはっきりしています。
一方で、完全に自然な果実香というよりは、少し人工的なニュアンスも感じました。
このアロマを嗅いだ段階では、かなりフルーティーな味わいを想像しました。
ところが、口に入れると少し印象が変わります。
トロピカルフルーツの直後、植物っぽい苦味がガツン
口に含んだ瞬間は、トロピカルフルーツのような風味が弾けます。
ここまでは香りから想像した方向です。
しかし、その直後。
植物っぽい苦味がガツンと来ます。
苦味そのものが悪いわけではありません。
ただ、パイナップル系のアロマから、フルーティーさが前面に出る味を期待していたので、少し肩透かしを食らいました。
香りから想像した味と、口に入れたあとの展開がきれいにつながらなかった、という方が近いかもしれません。
美味しい。ただ、CalderaのNA IPAほどの驚きはない
以前、同じCalderaのNon-Alcoholic IPAも飲んでいます。
そちらはグレープフルーツ系の香りに加えて、柑橘感、苦味、ボディがしっかりあり、「これがノンアルコールなのか」と驚くほどIPAらしい飲み応えがありました。
今回のLawnmowerも美味しいです。
ただし、NA IPAを飲んだときほどの驚きはありませんでした。
別の日に飲んでいるので厳密な同時比較ではありませんが、私の中ではCalderaのノンアルコールならIPAの方が明確に印象に残っています。
日本で1本650〜700円。価格まで考えると厳しい
そして、もう一つ気になるのが価格です。
2026年9月時点で、日本では正規輸入元のえぞ麦酒が689円、ほかの酒販店でもおおむね650〜700円前後で販売されています。
一方、Calderaの直営店ではNA Lawnmowerが6本12ドル、ケース46ドルで案内されています。
つまり、少なくとも現地では「1本700円近い高級ノンアル」という商品ではありません。
輸入品なので日本で高くなること自体は当然です。
それでも、飲む側として1本650〜700円を払う以上、その価格も含めて評価することになります。
不味いわけではない。むしろ美味しい。でも、この価格なら私はかなり高い完成度を期待します。
そう考えると、コストパフォーマンスについては厳しい評価になりました。
ノンアルコールのクラフトビールがなぜ高価になりがちかは、こちらの記事にて詳しく解説しています。
商品開発で持ち帰りたいこと
今回特に印象に残ったのは、良い香りをつくるだけでは足りないということです。
パイナップルのようなアロマがあると、飲む前から「フルーティーな味が来る」と期待します。
そこで実際に口へ入れたとき、植物っぽい強い苦味が前に出ると、味そのものが悪くなくても期待とのズレを感じます。
香り、口に含んだ瞬間の味、苦味、余韻。
それぞれを強くするだけではなく、一杯の中でどうつながっているかまで設計する必要があります。
Caldera Non-Alcoholic Lawnmowerは、そのことを考えるうえで面白い一本でした。
※見出し画像は、外観を参考にAIで作成したイメージであり、実際の商品写真ではありません。