正気のサタンを実飲レビュー|グレープフルーツ感がしっかり広がる微アルIPA

公開: 執筆・編集: アストローカ創業者
正気のサタンを実飲レビュー|グレープフルーツ感がしっかり広がる微アルIPA

ヤッホーブルーイングの「正気のサタン」を飲みました。

結論から言うと、グレープフルーツ系の味わいがしっかり広がる、かなり出来のいい微アルIPAでした。

一方で、香りや味には少し人工的に感じる部分があり、やや糖っぽいベタつきもあります。
そしてIPAとして見ると、私はもう少し苦味が欲しい。

総合評価は★★★★☆(5段階で上から2番目)です。

最近、価格が1本700円前後するような海外のノンアルIPAを続けて飲んでいたこともあり、味に関してはかなり厳しめに見ています。
その前提でも、この価格帯・入手性でこの味が成立しているのは強いと感じました。

正気のサタンとは

「正気のサタン」は、よなよなエールなどを手がけるヤッホーブルーイングのローアルコールIPAです。

https://yonasato.com/ec/product/detail/satan/?srsltid=AfmBOoqO1TOpZ-O8jh1kr3rt5N_bTCw4nQVuhrZ_H7MOOrMJs3ZruJOq

内容量は350ml。アルコール分は1%未満で、公式には0.7%の微アルIPAとして展開されています。

原材料は麦芽、乳糖、ホップ、小麦、オーツ麦、食塩など。通常のクラフトビールと同じように醸造する一方、原材料の配合などを工夫することで低いアルコール度数に仕上げています。

公式によれば、ドライホップには「インドの青鬼」の約2倍のホップを使用しているとのことです。

なお、0.00%のノンアルコール飲料ではありません。
アルコールを含むため、公式も20歳未満の人、妊娠中・授乳期の人、運転する人には飲まないよう案内しています。

 

なお、微アルコールと、ノンアルコールの違いについては、下記の記事にて詳しく解説しています。

香りは柑橘系。ただし少し人工的な植物感もある

まず感じたのは、柑橘系のホップアロマです。

ここはIPAらしさがあります。

ただ、きれいな柑橘香だけではありません。
私には少し人工的な植物っぽさも感じられました。

公式では「シトラスやトロピカルフルーツを思わせるフレッシュな香り」と説明されています。
方向性として柑橘系なのは私の印象とも一致しますが、実際に飲んでみると、私はそこに少し人工的なニュアンスも感じました。

味はグレープフルーツ感がしっかりある

口に含むと、グレープフルーツ系の味わいがかなりしっかり広がります。

単に「ホップの香りがする微アル飲料」ではなく、口に入れてからも柑橘系のフレーバーが存在している。

ここは正気のサタンの大きな長所だと思います。

微アルやノンアルの商品では、香りは華やかでも、飲んだ瞬間に味が薄くなってしまうものがあります。

正気のサタンには、それとは違う飲みごたえがあります。

ただし、このグレープフルーツ感にも少し人工的な印象はありました。

「自然なグレープフルーツそのもの」というより、しっかり作り込まれた柑橘系フレーバーとして感じます。

少し糖っぽいベタつきがある

もう一つ気になったのが、やや糖っぽいベタつきがあることです。

致命的なほどではありません。

ただ、私がビールテイスト飲料でかなり気にしているポイントでもあります。

アルコールを減らした飲料では、ボディや満足感をつくろうとした結果、甘さやベタつきが目立ってしまうことがあります。

正気のサタンも十分おいしい一方で、この部分はもう少し軽くなると、さらに好みに近づきます。

IPAとしては、もっと苦味が欲しい

私にとって一番惜しかったのは苦味です。

IPAとして考えると、苦味は弱め。

グレープフルーツ系のフレーバーがこれだけしっかりしているからこそ、最後にもう少しガツンと苦味が来てほしいと感じました。

公式の開発インタビューを見ると、ホップを大量に使いながらも、強すぎない爽やかな苦味とすっきりした後味になるよう調整したことが説明されています。
つまり、苦味が突出しすぎないのは意図された設計のようです。

実際、公式が過去に集めた利用者の評価にも、「香りは良いがもっとガツンと欲しい」「苦味はそこまででもないのがよい」と、苦味の強さについて異なる好みが見られます。

私は前者です。

IPAを名乗るなら、もう少し苦くてもいい。

ここは完全に好みが分かれるところでしょう。

それでも評価は★★★★☆

総合評価は、★★★★☆です。

柑橘系のホップアロマがあり、口に含んでもグレープフルーツ系のフレーバーがきちんと続く。

少し人工的なニュアンスや糖っぽいベタつきは気になりますし、IPAとしてはもっと苦味が欲しい。

それでも、微アルのビールテイスト飲料として見れば、かなり高いところまで来ています。

特に今回は、直前まで1本700円前後する海外のノンアルIPAをいくつか飲んでいました。

それらと同じ目線で見ているので、正気のサタンに対してはかなり厳しい採点になっています。

その条件でも★4です。

正気のサタンは、300円未満の価格帯で、この味のレベルを実現している。
さすが、ヤッホーブルーイングの技術力だと、唸らされました。

 

ちなみに、私は、日本のクラフトビール文化における重要な功績を果たし、価格もリーズナブルなヤッホーブルーイングを、極めてリスペクトしています。

ASTROCAにとって、かなり重要なベンチマーク

今回飲んでいて、ASTROCAの商品開発という意味でもかなり重要な一本だと思いました。

正気のサタン程度の味と満足感まで持っていければ、商品として十分に成立する。

現時点では、そう考えています。

もちろん正気のサタンは0.7%のアルコールを含みます。

ASTROCAが開発しているのはアルコール0.00%なので、同じ製法や条件で比較できるわけではありません。

それでも、

  • ホップ由来の香りがある
  • 口に含んでもフレーバーが消えない
  • 薄いだけの飲料になっていない
  • 「低アルだから仕方ない」ではなく、一つの飲み物として成立している

という到達点は参考になります。

逆に、私自身が改善したいと感じたのは、人工的なニュアンスや糖っぽいベタつきを抑えながら、IPAなら苦味もしっかり成立させることです。

正気のサタンは、「低アル・ノンアル領域でどこまでクラフトビールらしい満足感をつくれるのか」を考えるうえで、今後も基準の一つになりそうです。

 

※見出し画像は、外観を参考にAIで作成したイメージであり、実際の商品写真ではありません。

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